今回は、SNS上で物議を醸している「産休クッキー」について書いていこうと思います。
「産休クッキー」とは、妊婦が産休に入る前に同僚に配る感謝の気持ちを込めたクッキーのことを指します。
しかし、この産休クッキーがSNS上で炎上することとなり、賛否両論を巻き起こしました。
※アフィリエイト広告を利用しています。
産休クッキーとは?
産休クッキーは、産休に入る女性が職場の同僚に配るための贈り物として、赤ちゃんのイラストとともに「産休をいただきます ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします」と丁寧なメッセージがプリントされたクッキーのことです。
メーカーによると、産休クッキーは2015年頃に産休を取得する顧客からオリジナルデザインを依頼され、好評だったため商品化されたそうです。
炎上した投稿の元ネタ
今年の4月中旬、産休に入る女性が職場で配るものとしてXに画像を上げると、「不妊治療中の人に配慮がない」「幸せアピールがうざい」「産休で迷惑をかけるのにお花畑すぎる」といった反応があり、炎上してしまいました。
ただ、一部の人が否定的なだけで、多くの人はこの投稿に好意的でした。
この写真を投稿したユーザーは、投稿が拡散された後に「無神経に配ったのではない」「グループ内の特定の人に配った」と説明しました。
また、クッキーについて「かわいい」という感想をポストしただけで、バッシングされてしまったことにもショックを受けていました。
この騒動以降、このユーザーはXの更新を辞めてしまいました。
産休クッキーはなぜ炎上した?
残された同僚への配慮不足
産休に入ることで、残された同僚の業務負担が増えることに対する配慮が不足していると感じる人が多いようです。
特に繁忙期に産休に入る場合、他の社員は「こんな時に産休に入るのか…」という不満を感じることがあります。
自慢に感じられること
産休クッキーを配ることが「幸せ自慢」と受け取られることもあります。
特に、妊娠できない人や独身の人にとっては、不快感を覚えることがあるようです。
産業カウンセラーの川村佳子さんによると、大前提として産休クッキーは、同僚に対する感謝の気持ちがあるとした上で、
しかし同時に、『出産する私』という『自我』も感じます。例えば、結婚式の引き出物に、新郎新婦の顔写真やイニシャル入りの物を選ぶ心理と、似ているかもしれません。そこにも同じように、『結婚する私』という自我があるのだと思うのです。要するに、感謝の気持ちよりも、お祝いして欲しい気持ちが勝っているように感じます」
引用:d menuニュース
「元気な赤ちゃんを産んでね」で終わればよいのですが、上記の「自我」にモヤモヤしてしまう人がいるようです。
マタニティハイと誤解される
産休クッキーを配ることが「マタニティハイ」と結びつけられ、無意識のうちに他人に不快感を与えてしまうこともあります。
マタニティハイとは、妊娠による高揚感でハイテンションな状態が続き、周囲に対する配慮が欠ける状態を指します。具体的には、
- 赤ちゃんの話ばかりする
- 妊娠を他の同僚にも勧める
- 赤ちゃんのエコー写真を見せる
のような言動のことを指します。
逆に気分が落ち込むことは「マタニティブルー」と言いますね。
日本社会の生きづらさ
産休クッキーのメーカー側の見解として、産休クッキーが炎上した背景には、日本社会の「生きづらさ」があると指摘しています。
感謝の気持ちを伝えることが、逆に不満のはけ口に利用されてしまう現状を嘆く声もあります。
好意的な意見も多い
一方で、産休クッキーをもらって嬉しいと感じる人も多く存在します。
ネット上では、「感謝の気持ちが伝わって嬉しい」「クッキー自体が美味しいので嬉しい」という意見の他に、そもそも産休は権利なのだからわざわざこんな形で断りを入れる必要はないのでは?という意見もありました。
ネットの反応では好意的な意見の方が多い印象です。
産休クッキーの適切な活用方法
産休クッキーを配る際には、以下の点に注意することで、トラブルを避け、感謝の気持ちを円滑に伝えることができるようです。
時期の選定
可能であれば、職場が比較的落ち着いている時期に産休に入るよう調整し、同僚の負担を軽減する配慮を見せることが大切です。
メッセージの工夫
クッキーと一緒に配るメッセージカードに、具体的な感謝の言葉を添えることで、受け取る側もその気持ちを理解しやすくなります。
産休クッキーではないものを渡す
職場の雰囲気や同僚の状況を考慮し、全員にとって負担にならない形での感謝の表現を心がけましょう。
例えば、メッセージ入りのクッキーではなく、シガールなどの定番お菓子でいいという声もあります。
普通にちょっとお高めのお菓子を配るのがいいのかも知れません。
まとめ
今回は、ネット上で物議を醸している「産休クッキー」について書いてみました。
産休クッキーのは、感謝の気持ちを伝えるための素晴らしい習慣ですが、その背景には様々な意見や感じ方が存在します。適切な配慮とメッセージを込めることで、トラブルを避け、職場全体が気持ちよく送り出せるように工夫することが重要です。
新しい命を授かることはとてもすばらしい事です。これから産休に入る方の感謝の気持ちが、職場の皆さんに喜ばれるような形で伝わることを願っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。